他所のブログからの頂き物のネタで恐縮ですが。

縮む地方の翼…日航全日空が28路線廃止や減便(YOMIURI ONLINE

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090208-OYT1T00613.htm

 日本航空全日本空輸が4月以降、不採算となっている国内・国際線計28路線を廃止・減便する。
 世界的な景気後退による航空需要の減少で、収益が急激に悪化したためだ。減便により観光客数が減ることが予想される対象の地域には動揺が広がっている。
関空便が半数

 「一方的だ。地元自治体や経済界の意向を無視している」。日航全日空が大規模な路線整理を発表した1月28日、関西国際空港会社の村山敦社長は、記者会見で怒りをあらわにした。
 28路線の内訳は国内17路線、国際11路線。関空発着は全体の半数近い13路線で、廃止・減便の“集中砲火”を浴びた。廃止が始まる4月には国内線の乗り入れが11都市に減り、ピークの1996年(34都市)の3分の1に落ち込む。国際線でも日航がロンドン線を廃止し、国内航空会社が運航する欧米路線が94年の開港以来、初めてゼロになる。
 一方、関空線が8月いっぱいで廃止される北海道・釧路空港の関係者も頭を抱える。観光客誘致に取り組んできた釧路商工会議所の浜屋重夫専務理事は「関空からの搭乗率は7割もある。どうして廃止になるのか」と納得がいかない様子だ。この2年、乗客は順調に増え続けてきたからだ。
収益低いツアー
 廃止の大きな理由は客層にある。搭乗率が高くても、割引率の高いツアー客が多ければ収益力は低い。(中略)
悪循環を懸念
 福島空港では1月末、伊丹、関空那覇の3路線を運航していた日航が撤退した。年50万人の空港利用者のうち20万人が日航の乗客だった。空港ビルでは4店あった飲食店のうち2店が閉店、国内線ロビーの売店も2店から1店に減った。「このまま営業を続ければ共倒れになる」(ビル運営会社)との判断からだ。
 地元の要請を受け、4月以降は全日空が共同運航する伊丹線が1日3往復から5往復に増便される。しかし、定員は日航便に比べると4割程度の50人。「不便だから使わない、利用が少ないから減便され、さらに不便になる。悪循環が続けば空港がなくなる」(福島県関係者)。地元の嘆きは深い。
(中略)
来年には99空港、経営は多難
 国内の空港数は現在97。国土面積1万平方キロ・メートル当たりの空港数は2・6で、米国(2・0)や中国(0・2)などより多い。
 1969年の国内空港数は56だった。その後、経済成長とともに伸びる航空需要に応じて、政府は全国に空港を整備してきた。87年には80、94年には90を数えた。今後も増える予定で、2009年中に静岡空港、10年に茨城空港が開港すると99になる。
 建設ラッシュの反面、見通し通りに旅客が集まらず赤字経営に陥る空港も多い。また、国内線旅客数9697万人(06年度)のうち6割超の6216万人が羽田便に集中しており、空港利用の偏りは解消されていない。
 10年に開港する茨城空港では、国内航空会社は採算が取れない懸念から就航に難色を示し、今年2月にようやく韓国アシアナ航空の乗り入れが決まった。景気が低迷する中、今後も前途多難な状況は続きそうだ。
 国土交通省は08年に空港法を改正し、空港政策の重点を「整備」から「運営」に移すという。新たな空港建設よりも既存空港の利用推進に力を入れるという方針だ。だが、約100か所の空港を全国に張り巡らした後での政策転換には遅すぎたとの批判もある。

関東エリア・羽田のように、一時は運用的にパンクして、代替空港を成田に作って、国際と国内線で棲み分けしているようなケースはともかく、関西エリア・伊丹は騒音問題で「関空」が出来て、そのほかにもエリア内には「神戸」がある。で、この3つ全部が同等の機能を持つこと自体に無理があるような。(某府知事さんが言われる「伊丹」の整理は今更難しいとは思うし。)
これから開港する「茨城」や「静岡」*1は羽田・成田や他の地域空港ともエリアが重なるところもあるし、どれだけ機能するのか興味深いところなのですが。。。空港や路線を開設したはいいけれど、運行業者に利益が上がらないのでは、昔の国鉄と同じでは。
むしろ空港エリア内で、空港とエリア内の主要都市を鉄道・バス・高速道路で結んで、空港間を結ぶ航空路線は統合した方がとは個人的に思いますが、やはりこれは「東京」という都市型交通が便利なエリアに住んでいるものの偏った見方になってしまうのでしょうか。

*1:静岡は「中部国際」とも近いか