高速料金値下げへ JR、フェリーに危機感 客離れ対策を強化(北海道新聞

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 高速道路料金の大幅値下げを盛り込んだ本年度第二次補正予算案が成立する運びとなり、JR北海道やフェリー業界には危機感が広がっている。JR北海道はマイカーに流れる旅客が急増するとみてPRを強化、フェリー業界も対応策の検討を始めた。
 高速道路料金の値下げは三月下旬から二年間、自動料金収受システム(ETC)搭載車を対象に、土日祝日の普通車以下の料金を上限千円にする。例えば、札幌から旭川まで高速道路を使うと、料金は約三分の一になる。
 このため、JR北海道は「高速道路の延伸が進み、都市間輸送は年々厳しさを増している」(広報部)として、値下げによる減収を懸念する。ただ、現時点で「有効な対策を打ち出すのは困難」(同)とみており、当面は環境負荷の少なさなどのアピール強化を進める。
 一方、フェリー業界も近年、高速道路会社が料金の割引を打ち出すたび、「できるだけ長く陸路を利用する運送業者が増えている」(新日本海フェリー)。道内から関西に向かう航路でも、途中の秋田県などから高速道路を利用するケースが増えているという。
 こうした状況を受け、フェリーなど海運業界団体は、三十日に高速値下げの具体的な影響や、港湾使用料の減免や国に求める支援内容などを話し合う会合を東京都内で開く。日本旅客船協会(東京)は「今回の値下げで経営の悪化が進めば、結果的に不採算路線の廃止などにもつながりかねず、何らかの公的支援は不可欠だ」としている。

国交相、フェリー航路へ支援検討 高速料金値下げで(北海道新聞

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2008年度の第2次補正予算の成立後に実施する高速道路料金の大幅値下げに関連し、金子一義国土交通相は26日の参院予算委員会で、競合するフェリー航路について「影響を全く無視するわけにはいかない。第2次補正予算案に支援策を盛り込んでおり、さらなる影響(への支援)はまた考えていきたい」と述べ、公的補助などを検討する姿勢を示した。
 高速道路料金の値下げは土日祝日の地方圏の路線で乗用車を上限1000円で乗り放題にするのが柱。旅行者などが高速道路に集中し、フェリー運航会社に打撃となることが予想され、金子氏は「料金引き下げにより道路、鉄道、航空の各分野がお互いに刺激し合い、長い意味では影響が出てくる」と述べた。無所属の広田一氏への答弁。