川崎行き

久々に川崎まで出て、駅前のDICEの中の「東急ハンズ」と「あおい書店」で買い物。書店では立ち読みを堪能? その後で、次回の遠征に備えて、茨城県の地図を購入(まだ行く気ですよ。)
21時前に買い物を終わって、その後にDICEの中のTOHOシネマズとチネチッタの時間を比較して、いちばん早めに始まるチネチッタの方の作品をチョイス。

「V フォー・ヴェンデッタ」 川崎・チネチッタ

http://wwws.warnerbros.co.jp/vforvendetta/
【制作】ジョエル・シルバーウォシャウスキー兄弟 【監督】ジェームズ・マクティーグ【出演】ヒューゴ・ウィービングナタリー・ポートマン
独裁国家と化した近未来の英国」と云う舞台立てはキューブリック監督の「時計仕掛けのオレンジ」辺りを思わせますが、こちらもなかなか捻ってあります。独裁政権が危機を自ら作り出し、それを「さまざまなマイノリティ=国家の敵」の仕業によるものとし、検閲・盗聴・強権・情報操作とあらゆる手段で煽ったうえで、閉塞感に陥った民衆が恐怖により統治されている世界。そこでは国民は国家のためにあるだけのものとされ、異議を唱えるものは連行され消えてしまう。(日本の未来がこんなとんでもない「未来」にならないことを願いたいものです。最近の妙に熱しやすい状況としては有り得なくも無さそうですが。)
ヒューゴ・ウィービング*1演ずる仮面の主人公・Vはその体制を打ち破るために、同時に自分を仮面に押し込めなくてはならない呪われた身体にしたものへの復讐のために登場してくるわけですが、彼は今回ずっと仮面を被ったままの演技をしていて、ジェスチュアとまさに芝居がかった台詞のみでそのキャラクターを表現しており、ホンマに大したものです。(しかし、Vは一人で地下鉄の線路修復したり、美術品をかき集めたりとまさに超人力の活躍なんですな。。)
有って欲しくない世界が舞台である故に、それを打ち破るストーリーは多少の粗があっても悪くない感じなのでありましょう。
体制側の刑事捜査官(クロフト警部みたい?)や弾圧を指揮しながら、一面では温室で花を育てる趣味人の公安部長も、労働者・上流と階層の違い?はあるとはいえ、いわゆる英国風?のキャラの典型を継承しており、その、作品への当てはまり具合がちょっとしたリアルを感じさせて怖い。体制側の首魁である議長がほとんど会議シーンで、大画面のモニターからのみ獅子吼しているのは、「ビッグブラザー」風ですな。

*1:マトリックス」のエージェント・スミスや「ロード・オブ・ザ・リング」のエルフの長・エルロンド卿役が有名ですな。