鑑賞日記・・・結局

うちを出発したのが5時。途中、有楽町とか秋葉原とかいろいろなところに寄ってしまったので、1次目標の渋谷「リンダリンダリンダ」または「ヒトラー/最期の12日間」も2次目標の「亀は意外と早く泳ぐ」もみな開始時間に間に合わず、やむなくいつもの川崎に戻る。
で、見たのが「電車男」でも「アイランド」でもなく、再び「亡国のイージス」。ジャパンプレミアの時の原作者・福井晴敏氏の「一度目は原作の確認に終わるから、ぜひ2度以上見て」という挨拶に乗せられたわけではないけど、今回はなんとか力を抜いて見ることが出来ました。

亡国のイージス」 TOHOシネマズ川崎

ネタバレあります。
やはり2時間の原作の濃縮版というよりは、同じ設定を使って別に話を組み立てたといった方が良かったみたい。原作で宮津いそかぜ」副長(本来は艦長という設定だったが、製作に協力した自衛隊側から、「艦長」がたとえ作り話とはいえ、叛乱の指揮者になるのはまずいというクレームで映画では「副長」になったらしい。)、仙石先任伍長、如月行(潜入工作員)と3人のメインがいたのを、この作品では主に仙石を中心に据えて作られたようだが、映画化するときのお約束として、やはり諸設定のぶつ切り状態は避けられなかったのかな。僚艦である「うらかぜ」を自艦のミサイルで沈めたときはそれらしい反応を示さなかった宮津が、部下の砲雷長を殺されたときから微妙に態度が変わり始める件があるが、なんとなくここがターンではなくもっと別のところに設定できなかったものかなと。
それを除けば、やはり自衛隊の協力を得て、実物を使って見せた映像や現実に近いと思われる対空戦闘や、ミサイル発射のシーンなどは圧巻だと思う。テロリスト側では安藤政信が演じたドンチョルが前面に出た関係か、唯一の女性キャラクターであるジョンヒ(中井貴一演じるホ・ヨンファの義理の妹にして、戦闘マシーン)の存在がかすみ、宣伝のポスタービジュアルに使われた海中でのジョンヒと行の、一見キスシーンにも見える戦闘シーンを除くとあまりわざわざ彼女のキャラクターを出す意味が薄くなってしまったかも。 安藤政信を動員の関係で使いたかったのならば、ここら辺のキャラクターは思い切ってどちらかに整理しても良かったのではないか。あと、叛乱側の「いそかぜ」幹部がみな白の制服姿だったので、こちら側は宮津以外のキャラクターの区別がつきにくかったという話もあり。(あと叛乱幹部がみな所属していた「宮津学校」の説明がわかりにくいか。)
亡国のイージス@映画生活