鹿島鉄道廃線跡茨城県などがバス専用道、茨城空港へのアクセスに(YOMIURI ONLINE)

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 廃線となった茨城県鹿島鉄道の線路跡約7キロの区間をバス専用道とし、民間バスを走らせる「バス高速輸送システム」(BRT)を、県などが導入する。
茨城空港小美玉市)への交通手段の一つとして、2010年3月の開港に間に合わせる計画だ。
 民間が独自に取り組む例はあるが、国土交通省などによると、自治体が公道として整備する「公設民営方式」は全国初。ローカル線の廃線が相次ぐ中、新たな試みとして注目される。
 鹿島鉄道石岡市鉾田市27・2キロを結ぶ私鉄だったが、乗客減から昨年3月に廃線となった。現在は、一般道で代替バスが運行されているが、渋滞などで利用は伸び悩んでいる。BRTは、バスの発着時間が鉄道並みに守られるほか、並行する国道の渋滞緩和にもつながる。維持管理費も鉄道より大幅に安い。
 線路跡地は、鹿島鉄道の親会社である関東鉄道(本社・同県土浦市)から無償譲渡される方向でほぼまとまった。バス運行には同社の関連会社が候補に挙がっている。県などは、線路跡を舗装、一般道との交差点にはバス優先の信号機を設置するなどの整備に、事業費約6億8000万円を投入する予定だ。

茨城空港の存在価値自体はよく判りませんが、まあ廃線の跡地が有効利用されることは無意味ではないとは思います。
一業者(及びそのグループ内)ではすでに採算の取れない鉄道路線・施設・車両を保有しておく事は難しいという事で、自治体・第3セクターでも財政的に引き受けかねるという事であれば、鉄道をはがしてしまって、専用道路として活用しようという事なのでしょう。確かに経費は設備保有者・運行事業者ともに安く済むかもしれませんが、もう少し上手い活用方法は無かったのかなとも思います。しかし、地元に根の無い他の事業者の参入は難しい・自治体の補助金も広域合併などによってその鉄道路線の恩恵を受けない地域との温度差の発生があるとなかなか支出を続けることが難しくなってくる・過疎/自家用車の普及によって「線」を維持するだけでは沿線に何も集客できる施設がない状況といった条件の下では、鉄道としての存続は難しかったのは理解できるようにもなりました。
だからこそ「空港」と云う名目が無ければ、こういう活用方法も難しかったのかもしれません。
気分的には複雑ですが。
ただ同じ県内でも、頑張っているひたちなか海浜鉄道などは沿線に観光的な要素がありますし、長期的には車両の入れ替えも必要とはいえ、鉄道自体にもお客を呼べる要素があるので、そんなところを上手く売り込んで欲しいとも思います。