茨城空港、国内線ゼロのまま開港へ(読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20091216-OYT1T00746.htm

 茨城空港茨城県小美玉市)が国内線の定期便就航が決まらないまま、来年3月11日の開港を迎える見通しとなった。
 国内の航空会社に路線就航を働きかけてきたが、経営環境や経済情勢の悪化を理由に断られ続けた。国土交通省は「開港時に国内線がない空港は聞いたことがない」としている。
 開港時の就航路線は現在、韓国アシアナ航空のソウル(仁川(インチョン))便(1日1往復)のみ。県幹部は読売新聞の取材に「路線の周知や航空券販売などを考慮して、路線の決定は開港3か月前がリミット」と述べ、開港時の国内線就航を断念したことを明らかにした。
 1999年の国の需要予測では、札幌、大阪、福岡、沖縄の国内4路線で年間約81万人を想定していたが、ソウル便だけでは搭乗率75%と想定しても7万7000人にとどまる。
 県は国交省に路線誘致交渉への協力を再三求めているが、国交省は「国が就航誘致をした例はない。茨城空港も地元が責任を持って誘致するという約束がある」との姿勢だ。ソウル便のほかは、台湾などへのチャーター便や、開港数か月後にアシアナの釜山便開設が決まっているだけだ。
 国営空港なので維持管理費は国が負担することになっているが、県の第3セクターが管理運営する空港ターミナルビルも、1日1往復では年間で最大1億円の赤字になるとされ、県は利用者から空港使用料を徴収することも検討している。
 ◆茨城空港航空自衛隊百里基地と共用の国営空港。既存滑走路に並行して、同じ2700メートルの滑走路が新設された。本体事業費は約220億円で、茨城県の負担額は約73億円。

関西3空港でさえ、需要足らずで共同運用構想があるくらいだから、北関東という微妙な立地では経営が苦しい国内航空の各社が手を出さないのは妥当な判断のような気がします。確かに百里基地の有効利用で滑走路をもう一本作ったまでは良かったけれど、「入れ物を作れば、適当に水が入ってくれる」的な発想での予算計上・執行は考え物だと思う。
かえって対首都圏需要のある地方空港であった方がまだ路線の引き様があったかもしれないけれど、成田・羽田で需要を賄える圏内での空港設置は、どういうマーケットリサーチが基になっているのか知りたいものだ。
静岡空港の「今後」も微妙に興味が湧きます。

所沢駅 駅舎改良工事に着手(西武鉄道・プレスリリース)

西武鉄道株式会社(本社:埼玉県所沢市、社長:後藤高志)では、所沢駅所沢市くすのき台1−14−5)の建替えについて、このたび工事着手することを決定いたしました。
所沢駅池袋線新宿線とのターミナル駅で、乗り換えのお客さまを含めると一日約21万人のお客さまが利用される当社線でも最重要駅のひとつであり、今回の建替により快適さと魅力ある「駅」として生まれ変わるよう計画しています。
計画内容としては、駅の中央部分に新駅舎を構築し、お客さまがより快適に駅をご利用いただけるよう、バリアフリー化やエスカレーターの増築等を行います。また、壁面緑化や屋根にはテント幕を用い自然光を採り入れ、明るく環境にやさしい駅を目指します。
商業スペースに関しては、“Smile Station〜ほほえみあふれる駅ナカショップ”をコンセプトに日常生活をサポートするベーシックな物販や、利便性を追求した中でも飽きのこないクイックなグルメの提供、また、趣味性や付加価値を加えた食物販などを予定しています。さらに働く女性の支援を目的とし、子育て支援施設等を検討してまいります。
今後、関係機関等との協議を進め、早期に準備工事に着手し、当社創立100周年の節目であり、更に池袋線東京地下鉄副都心線を通じて東急線との相互直通運転も開始する予定の2012年度の完成を目指します。
なお、駅舎改良の事業化にあたっては、所沢市をはじめとした行政機関等との協議を密接に行い、街の顔にふさわしい所沢駅を構築していきます。今後は駅だけでなく周辺の街づくり計画とも協調した検討も合わせて進めていきます。

出身者としては、駅前の「西武百貨店(ワルツ)」と結合するのか? 西友は多分なくなるのだろうなとか色々予想の楽しみがありますが、これまで西武鉄道の本社所在地の駅にしては地味な佇まいであったのが、どのように変わるのかは興味がありますし、何よりも池袋線新宿線の結合・乗換駅でもある訳なので、流行のエキナカも良いけれど利用客・乗換客ともにもっと使い勝手の良い駅になって欲しい。
所沢駅前商店街は一見にぎやかだけれど、その先はすでにマンションが商店街跡に林立する状態になっていて、かつての行政・商業の中心地としての旧市内の求心力は無い。現在の行政の中心地は「航空公園駅」の方が近いし、現在の人口密集地のメインはどこら辺なのだろう?小手指?新所沢?いずれにしても、旧市街地ではないだろう。(JR所沢の玄関口は東所沢よりは新秋津かもしれないが、両方とも街外れといってもいいかもしれない。)
もはや鉄道を中心に街づくりを考えるという考えは古く、むしろ幹線道路をどう活用するかがより重要な時代かもしれないが。市は上手に所沢駅の立地を活用しないと、「所沢」が何処にへそのある街なのか、一層判らなくなる事になりそうだ。