西鉄、バス事業をリストラへ…高速割引が打撃

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20091118-OYT1T00102.htm

 国内最大のバス会社、西日本鉄道(福岡市)が、2010年度に過去最大のバス事業のリストラに踏み切る方針を固めたことが17日、明らかになった。
 福岡都市圏で運行する約100路線のうち、20〜40路線を減便するとともに、5〜10路線の一部区間を廃止し、輸送力を約10%減らす。運転手の採用も近く停止し、10年度も見送る。
 西鉄のバス事業は、高速バスで収益を上げ、路線バスの赤字を穴埋めする構造。大規模な合理化に踏み切るのは、高速道路の自動料金収受システム(ETC)割引で高速バスの収支が急速に悪化し、路線バスの赤字を補えなくなったためだ。
 計画によると、運行を維持できないほどの赤字が出ている40〜50路線が中心となる。高速バスについても全33路線を30程度に減らす。対象路線は年末までに確定し、10年の春から冬にかけて実施する。
 これに伴い、毎年延べ約300人採用していた運転手の募集を近く停止する。09年度の採用人数は150人程度に半減し、10年度は募集しない方向だ。さらにグループで保有するバス約2500台のうち、余剰となる100台強を譲渡または廃棄する見通し。18ある営業所も16程度に減らし、跡地は売却を検討する。
 こうした措置で人件費や燃料費などを減らし、約20億円の収益改善を見込んでいる。
 西鉄のバス事業は、利用者数の低迷で02年度以降、営業赤字が続き、09年度は景気低迷とETC割引の影響で30億円以上に膨らむ見通し。(2009年11月18日15時55分 読売新聞)

これで高速道路が無料化されると、陸上交通事業者は果たしてどうなるのか。
高速バス収入による内部補助が効かなくなると、体力的に厳しいローカル路線だけではなく、幹線交通にも影響が出るようで。